2022年11月30日
どんな業界にも「相場」というものがあります。「このくらいの機能のものは、このくらいの値段で」という暗黙の了解のような商習慣と言えるかもしれません。
材料の価格が重量単価で決まるのは判りますが、形状モノの鋳物や表面処理も重量単価で計算します。なんだか変な商習慣だとずっと思っています。
金型、特にダイカスト金型も1トン1万円という相場感がありました。500トンの金型なら500万円。2000トンの金型なら2000万円となり、それにスライドの数や仕様を足し引きして金額が算出されます。でもそういう相場感はそろそろ変えていかないとダメだと思っています。
工作機も、汎用フライスや旋盤からNC機能を付加した途端に金額が跳ね上がりました。それは「金属を削る」という道具ではなく「自動加工」というシステムに姿を変えたためです。金型も「成型する」という道具ではなく、CAEやAIを元に「良品を量産する」というシステムに変化していかなければなりません。その為には「金型屋」ではなく「装置屋」になる必要があります。まだまだモノづくりにはやるべきことがたくさんあります。