坂の上の雲

2024年01月08日

社長からの年始朝礼の内容です。

司馬遼太郎著の「坂の上の雲」の冒頭にある『登っていく坂の上の青い天に、もし一朶(いちだ)の白い雲が輝いているとすれば、それのみを見つめて、坂を登ってゆくであろう。』という言葉。

この言葉の意味することを、再度考える必要があるという内容です。

明治時代の日本は欧米列強に追いつけ追い越せと、彼らの技術を貪欲に学び、自分のモノにしてきました。明治維新直後は農業と繊維産業くらいしかなかった日本が、海軍や陸軍を持って彼らと伍するまでになったのは、江戸時代の身分制度から解き放たれ、勉強すれば「何者にでもなれる」という無邪気とも言える上昇志向があったからでしょう。

その後、戦後の高度成長期を経て、バブル時代には米国を抜き日本企業が世界のトップを独占していた時代もありました。でもターゲットが無くなってしまい目標を見失いました。その間に中国・韓国や東南アジアは日本をお手本に産業振興を進め、ドンドン豊かになっていきました。日本の失われた30年というのは、こういう成功体験から、次なる一歩が踏み出せなかった企業が多かったからかもしれません。

企業戦略でも「めざすべき姿」があるから目標が具体的になり、そこに到達するための戦術も容易に得ることができます。でもめざすべきターゲットを追い落とそうとするばかりの動きでは、結局それ以上の成長は望めないばかりか、業界全体が疲弊してしまいます。かつて世界一を誇った日本金型産業もその勢いは停滞しているかもしれません。だから今一度「あるべき姿」を明確にし、それに向かって進んでいくという気持ちが大事になります。

今年はギガキャスト等、今までやったことのない仕事に本格的にチャレンジする年になりそうです。ギガキャストは中国がはるか先を走っています。よってGFCHINAを含む、海外から学ぶべきことは多いです。「坂の上の雲」をめざすように「学ぶ」という姿勢を大事にして下さい。

辰年の龍のように上を目指しましょう。

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